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久保田洋一のブログ
いつもどおりですが、気まぐれに書いていきます。2009年10月1日からfc2で再開しました。
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原発事故について120203金
原発事故について 120203金

 かつて、30年ほど前のことですが、大阪市内にある「ほっぽうさん」という飲み屋さんに通っていました。店は移転して、今はお初天神の近くになっています。
 そこでは以前からミニコミ紙を出しており、久保田は時々、原発の問題について記事を書いていました。今回、再度原稿を依頼されたので、書いてみました。長いのですが、そのまま掲載します。

-----------(以下原稿)-----------
原発事故について 120129 久保田

 ちょうど1年前、2011年の今頃、実は放射性廃棄物についての原稿を書き始めていました。2008年から2009年にかけて、ラドン温泉で使うベークライトを大量に所有していた人が、それを東京から長野県飯縄町に移動させ、騒ぎになって結局、再度どこかへ移動させたという問題でした。
 その放射能は16億ベクレル。以前岡山県人形峠からアメリカに移動させた、放射性残土19億ベクレルに匹敵する量で、しかも行き先が個人情報保護の観点から非公開だったという事件があったのです。
 そしてレアアースのこととして、チタン製品の製造過程で、「毎年」放射性廃棄物がドラム缶に300万本出ること(毎年です)、それは全国の原発からこれまで数十年間に出た、低レベル廃棄物のドラム缶160万本をはるかに超える量であることなどを書いていたのです。

 しかし、2011年3月11日は、そんな話がどこかへ飛んでしまうほどの重大事故になりました。緊急用電源喪失(全体)、メルトダウン(1、2、3号機)、水素爆発(1~4号機)などが、当日から数日後にかけて立て続けに起きました。3号機はモックス燃料で、燃料にプルトニウムが含まれており、4号機は定期点検中で反応容器に燃料がありませんでしたが、燃料プールに燃料棒が1500本以上置かれていたという状況でした。

 3月12日15:36分、1号機が水素爆発、14日11:01分、3号機が水素爆発、15日6:10分、2号機の格納容器で水素爆発、同日6:14分、4号機燃料プールからの水素爆発。誰も止められないことが起こりました。
 津波の影響はもちろんあったでしょうが、津波がなくても、パイプの損傷があったという専門家の指摘は、正しいのだと感じています。

 表にはでていませんが、3月20日に出た放射能が最も多かったようです。現在の東京の汚染はその20日の事故による雲が流れ、雨で降り注いだものが大きな割合を占めています。
 これまでに放出された放射能の総量は10京ベクレルを超えるとのこと。1億ベクレルの10億倍以上になります。

 以前、久保田が反原発の立場から指摘してきたことは以下のようなものでした。
・原発は事故が起きなくても、半永久的に放射性廃棄物を出し続ける。
・運転しているかぎり、多くの被爆労働者をうみだす(特に定期点検作業)。
・事故が起きたら誰も止められない。
・事故の責任は現場の労働者に押し付けられ、本来の責任者が責任を取らない(原発に限りませんが)。
・地震が多い日本で、いつ地震がくるかわからないのにあまりにも危険が大きい。
・ウラン鉱山の周辺に被爆者をうみだす。周辺地域に膨大な放射性残土をうみだす。
・再処理することで、極めて高いレベルの放射性廃棄物をうみだす。処理処分方法は確立されていない。
・再処理することで、すぐに原爆に転用できるプルトニウムをうみだす。
・電気代は、廃棄物処理を考えれば、他の発電方法よりも割高になる。
・遠くから電力を引くので、送電ロスが大きい。
・地域社会の荒廃を招く。
 これらの話は、犬の遠吠えのようであり、多くの人には届きませんでした。毎年交流会をすることと、毎月1回の測定と連絡をするくらいの、消極的な活動しかできなかった自分自身が悔やまます。

 原発は、これからの世代に放射性廃棄物だけを残すことになります。低レベル廃棄物300年、高レベル廃棄物10万年。こんなことが現実的でしょうか。世界の0.5%の土地の日本に、世界の10%の地震が起きているのです。
しかし今となってはそんな指摘も無意味になりそうです。これから何をするべきでしょうか。答えは簡単には見つかりません。

●スピーディ(SPEEDI)のこと
 それにしても、私を含めてなのですが、男社会の危機管理能力のなさを実感します。その代表がスピーディです。
 140億円もかけて、スーパーコンピューターによる、放射性物質の拡散予報システムがつくられていました。しかし、結果が公表されたのは5月。3月12日の1号機の水素爆発も、14日の3号機の水素爆発も、15日の2号機と4号機の水素爆発も、雲の動きは予測できていたはずです。しかし、予報は出ませんでした。出すべき情報を出すということが、なんとできない国なのでしょうか。雲が流れた北西方向に逃げた人も多かったのです。

 伊豆諸島、三宅島の噴火で雲が流れるシミュレーションを見たことがありますが、5月に公表された図面は、それよもはるかに分かりにくい、線画のものでした。

 なぜ出なかったか。東大の児玉先生によれば、担当者は「データが少なかったから」という説明をしていたそうです。データが少ないから予測システムがあるのに、それが使い物にならなかったのです。パニックを防ぐためという理由もありました。

●福島宮城の測定のこと
 久保田は、小学4年から中学の卒業までの6年間、福島市内に住んでいました。思い出のたくさんつまった、青春のふるさとのようなところでした。
 
 しかし4月には、両校ともに校庭で遊ぶことができない学校に指定されていました。3.8μSV/hを超える放射線が出ていたのです。通常をO.O5μSV/hとすると、およそ80倍になります。

 昨2011年5月、中学校の恩師に連絡をとり、一緒に福島市内や、ご自宅周辺の測定をしてきました。東北新幹線で白河を過ぎるころから次第に上がる放射線の数値に、夢を見ているような気がしたものです。
 7月には再度、放射線測定のメンバーと宮城、福島を訪問。意外に知られていない宮城南部の測定もしてきました。ホットスポットがあちこちにありました。

 その頃になると、小中学校で校庭の汚染土の除去も進んでおり、5月に母校の校門付近で3~5μSV/hを超えていたものが1μSV/h程度に下がっていました。しかしそれでも、フィルムバッジをつけなければならない原発構内の基準(0.6μSV/h)を上回るものです。原発構内を超える放射線の中で、子どもたちが日常生活を送ることは、とても問題だと思います。原発構内は、防護服を着て、ポケット線量計を携帯し、食事もできない場所なのです。
 
 7月21日から23日にかけての主な測定値をどうぞ(括弧内は通常の値を0.05μSV/hとした時の倍率です)。

・福島第4小学校(10倍から20倍程度)
 校庭地表1.02μSV/h
 同高さ1m0.56μSV/h
・福島第2中学校(30倍程度)
 校庭横草地1.40μSV/h

・恩師の自宅(4倍から20倍程度)
 畑地表0.67μSV/h
 自宅居間の中央0.19μSV/h
 自宅窓際0.31μSV/h
 庭芝生地表0.93μSV/h

・阿武隈川沿いあぶくま親水公園(昔の自宅の対岸。かつて遊んだ場所。50倍から120倍程度)
 グラウンド地表3.62μSV/h
 同高さ1m2.34μSV/h
 駐車場枯れ草地表5.99μSV/h
 同高さ1m2.00μSV/h

・伊達市霊山町(だてしりょうぜんまち)子どもの国付近(20倍から1200倍程度)
 休憩所雨樋の下60μSV(7月に訪問した際の最高値)
 雨樋から20センチ 18μSV
 同高さ1m 3.08μSV/h
 休憩所テーブル下 1.0μSV
・峠沿いの民家軒下地表7.5μSV/h
 同高さ1m 3.0μSV

・常磐線の各駅付近(3倍から14倍)
 福島県新地駅付近地表 0.20μSV/h
 同高さ1m      0.15μSV/h
 宮城県坂元駅ホーム 0.26μSV/
 同高さ1m      0.18μSV/h 
 山下駅ホーム地表  0.12μSV/h
 同高さ1m      0.13μSV/h。
 山下駅ホーム雨水タンク
 上部  0.23μSV/h
 中央部 0.44μSV/h
 下部  0.71μSV/h
(以下略)

 例えば0.5μSV/hという値は、通常の10倍にあたるのですが、測定していると、「ここは低いなあ」と感じてしまうほど、福島の汚染は広がっています。福島県の半分以上の区域がその値を超えるということ自体、また夢を見ているようでした。

●食品汚染やさまざまな汚染のこと
 静岡県のお茶の葉から高い放射線が出たことや、福島県の牛肉、三陸沿岸で取れた魚など、徐々に汚染の実態が明らかになっています。東京湾に流れ込む河川の泥からもかなりの放射線が出ているようです。20キロ圏の海の泥と、100キロ離れた川の泥があまり変わらない状況もあります。自然が生み出すホットスポットは、気まぐれです。
 がれきの処分では、全国で受け入れに反対する声が上がっているようです。先日は二本松市の災害復興住宅で、建材の汚染が明らかになりました。浪江町でから避難して来た家族が、新たな放射線の被害者になるかもしれません。なんともやりきれない気分です。

 宮城県南部でも、平常よりは高い値がでています。福島の浜通り地方から中通り地方にかけての汚染に比べると、かなり低いのですが、それでも場所により、20倍、30倍という数値もでています。もちろん、2倍程度の場所もあります。トンネルの中や家の中ではかなり減退するようです。

 いくつか思いつく対策を列挙しておきます。しかし難しいことです。まだ子どもたちの疎開が必要な気がしています。心を痛めつつ、ほそぼそとできることをするしかないかなあ。

●外へでる時はマスクをすること、帰ったら泥をぬぐい、それから玄関に入ること
●窓際に長くいないこと、窓際の外の除染をすること
●屋根にも高い汚染が感じられるので、雨樋などの除染をすること
●土は入れ替えて、その下の汚染の少ない土をかぶせること
●外は低い場所にたまるので、軒下などで遊ばないこと
●芝生や草地はたまりやすいので、草を取り去ること
●グラウンドなどは高さ5センチのほうが高さ1mより放射線が高いので、ほこりを吸い込まないように配慮すること
 などなど。しかし、対処療法です。

 もっと様々な方法はあるのでしょうが、限界があります。しかし行政に任せてはいられません。
 これまでの放射線の被害については、行政はそこそこしか対応しないこと、自分の責任を認めないこと、したがって責任を取らないことなどの経緯があります。

 また、責任の取り方も驚くような例があります。
 岡山県と鳥取県の境にある人形峠の例で言えば、低レベル残土をレンガとして145万個も作り、一般に売り出しているくらいですから、恐ろしいものです。

 鳥取県の三朝町では、2010年11月12日、ウラン残土を使ったレンガを2万個使って、公園ができています。その名も「三朝キュリー公園」。命名した小学生に感謝状が贈られています。残土はまだたくさん地域に残されています。放射線の高い残土の一部は前述のとおりアメリカへ送られ、ナバホ族の聖地の近くに埋められたそうです。放射能のゴミだけ輸出するというのもあんまりな話ですが。

 基本的には「放射性物質の撤去」がなんとしても必要です。しかしそれは気が遠くなる時間がかかることも事実でしょう。悪魔のくじを引かせる権利は誰にもないはずなのに、その責任を取らない人が多すぎます。原子力村という表現はよく言ったものだと思います。政治家、官僚、企業、学者、そしてマスコミまでもタブーがまだまだ存在しているようです。
 そして久保田自身も、原発を止められなかったという後ろめたさは消えません。

●測定器のこと
 久保田が使っている放射線測定器「たんぽぽ」は、20年来故障がないものです。2回の校正(メンテ)と、2回の充電池交換をしましたが、耐久性は極めて高く、重くて持ち運びに不便ですが、10年以上使うことを考えるとおすすめです。2012年1月現在は315000円。値段も高いですが。。。

●参考に7月に訪問した際の写真をどうぞ(再掲になります)。

山元町立中浜小学校
 山元町中浜小学校の校舎が残っていました。

中浜小学校体育館
 体育館には津波の跡が生々しく残り、立っているだけで、悲しみが襲ってくる気がしました。子どもの声が聞こえない学校はつらいです。

中浜小学校児童会の歌

 児童会の歌です。じっとみていると、涙がでてきました。
        
止まっていた時計
 残されていた時計です。3時50分を示していました。津波の時間でしょうか。

登下校口
 子どもたちの登下校口です。もちろん誰もいませんでした
          
測定器たんぽぽです
 20年来使っている「たんぽぽ」という測定器です。耐久性は高いです。

-----------(以上原稿)-----------

 同じ事を何回も書きそうです。ご容赦ください。食品をどのように判断して食べるのか、悩みがあるのですが、ある程度の汚染を受け入れることは、やむを得ないと感じています。その話はまたいずれ。

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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